明るい場所 - A Bright Place

みなさん

6月に入り緑も喜ぶ季節ですね。

 

湖沿いは花や木々、そして芝が美しくいつの間にこんなに緑になったのか、と思いきや、こちらも多くが若者のボランティア活動やアルバイトのおかげです。早朝からゴミを拾い、芝を敷いて、花を植え、水をあげる、という実に人工的な作業あってのこの自然です。その美しさに和まされながら、ジョギングを楽しむ人々。私も朝の顔見知りが増えました。

 

最近やっと活動がちょっとずつ増え、2か所でボランティアをしています。というとまるで聞こえがいいかもしれませんが、一か所はアフタースクールでほぼ子供たちに囲まれ遊んでもらい、もう一か所は車いすに乗った体の不自由な方々(ほぼお年寄り)の移動を手伝わせてもらい、初めての経験をさせてもらっている、という感じです。

 

先日は後者の施設による、ボランティアのためのフリーエジュケーションコースがあり、参加してきました。 集まったのはボランティアコーディネータのセーラと講師の2人を除いて皆さんボランティアの方々。場所はRed Deer College。セーラの車に乗せてもらって行きました。 ここは時々ダーリンがナースたちに教えに来ているところで、自分も校舎内をのぞけるということだけでちょっと遠足気分な私。

 

1人だけ学生さんがいましたが、あとは皆さん、「ボランティア活動が大好きです」と、明るくて素敵な大人の方々10人ぐらいの集まりでした。

中でも印象に残っている2人の方がいます。 一人は大柄でいつも「素」な感じでさばさばと話し、ふるまいます。先が水色で塗られたネイルをみて誰かが褒めると、「メークアップのようなスペシャルなスキルはないからいつも何もしないでいるけど、ちょっと機会があって爪をやってもらったわ」という感じ。かといってTシャツにジーパンという感じでもないので、本当にメークはしないけど、美しいものは好きなのではないかな、と勝手な想像。こういう方は「人に気を使うことがどれだけその人のためにならないか」、というような、裏の裏を知っているような気がしてしょうがありません。

 

もう一人はエクアドル人の女性。 講義中にちょっと雑談がありましたが、彼女はいつもとにかくしゃべるタイプ、なんだそうで、そういうことができるのも才能だ、と他の誰かが羨ましがっていると、「でもある日、『彼女はだまることがあるのかね』と、テーブルの一人が隣の人に耳うちしたときがあって、ついにおしゃべりをやめたわ。」なんて言っていました。 Lunchの時間はまさに彼女がSpokespersonでしたけど。

講義内容は「Dementia(痴呆症)」と「食事のあげ方」というそれぞれ2時間の、決して明るいとは言えない内容だったのですが、なんだかとても楽し時間でした。ボランティアの方々は、本当はもっともっとやりたい!という気持ちが多そう。しかし、この日の講義でもちょっと触れていましたが、施設は利用者にとっては「家」であり、私たちはそこにお邪魔しに行く、という気持ちでなくてはいけない、ということ。ほんのちょっとできることをさせてもらおう、という気持ちでいようと思いました。

 

セーラと2人きりでの帰り道、この人もどこか只者じゃあないよなあ、と前から気になっていたのですが、もともと教師で、そのあと教育者を育てる教育に携わり、定年してから今に至る、ということを知りました。旦那様が2,3年前に亡くなったそうですが、お孫さんもいっぱいいて、日々にぎやかで忙しそう。講義中ただ一人タブレット(?)でノートを取るところが何気にかっこいい!と思っていました。

 

またすぐに、お便りさせてくださいね。

 

Shizuko