こんにちは。
お元気でしたか?
日本のテクノロジーは素晴らしい!と海外にいると本当に感じます。なーんて、「これはだれが作ったか知っているかい?日本だ。」というように、大体ダーリンが気づかせてくれるのですが・・・。
最近では、地球の外に衛星を飛ばして、そこから電気エネルギーを供給できるようにしようとしている、という日本の科学者たちの計画を聞きました。 これが実現したら、すごいですね。
写真は比較的近場で何度となく訪れているCrimson Lakeです。週末はここの10Kmのトレイルをしました。 秋っぽい感じが届きますように。
テクノロジーとは全く関係のない、というか、程遠い、といってもいいカナダのケベック州の小話です。
ここ「ウエスト」であるアルバータ州と「イースト」のケベックでは、秋の景色も違い、写真で見ていると、これぞイーストの秋だわ~、とため息の出るほど美しいものではありますが、エコノミー的な面で見ますと、う~ん、ケベックねえ・・・というところがあるようです。
何よりフランス語圏ということはよく知られていますが、相変わらずカナダからの独立志向が強いよう。 カナダのほかの州から見ると、負担が減るから独立したいならすればというくらい、ケベックの経済事情はよくないということを聞きました。
そのケベックも、いろいろな人種や宗教がい入り混じっているのはほかの州と変わりません。 ところが最近、「公共の場では宗教的なシンボルになるもの(スカーフ、首飾りなど)はつけてはいけない。」という新たな規制条件を巡って論争があります。
いろいろな意見がある中、政府機関で働くある女性は、この決め事にただ一人部署内で反対意見を持ち、結果として役職を辞任したとか、小さなクロスのネックレスはよくて、大きな宗教シンボルのネックレスはだめというような大きさの基準はだれがどうやってきめるのか、とか、まあまあ、論争は尽きません。
アルバータ州カルガリー市の市長さんは「カルガリーに来なさい。そんな規制はありませんよ~。」とツイートで冗談を言ったそうですが。
Crimson Lakeに向かう車の中で、冗談か本気か、変わった内容?のラジオ番組を聞いていました。内容の一部はこのケベック州の決め事に関してでした。一意見としてある男性が電話口で番組のホストに伝えていました。
彼の意見は、ケベクワ(ケベック州に住む人々)はみんな同じデザインのパンツ(ズボン)をはくことを義務として、その代わり、宗教的なシンボルなど腰から上に関してはその人の自由にしたらいい、というもの。
思わず噴き出したものの、なかなか斬新。 ケベクワは他と違う、とこだわる彼らには、なかなかいいアイディアだ、と冗談交じりに思いました。
番組のホストが「具体的にデザインや色などの考案はあるの?」と聞くと、まだそこまでは決まっていないけれど、なにかとてもファッション的にも機能的にもいいもであることが望ましい、というようなことを言っていた気がします。 こうすることで、だれが旅行者で、だれがケベクワか一目瞭然で、ケベクワとしてのアイデンティティーを保ちながら宗教的な自由を持ち続けられる、と。
本当に、もう勝手にして~!という内容ですけど、これが実現したら(しないでしょうけど)ケベックに移住しようと思う人は少なくなる気がしますね。 なんだか新たな宗教みたいです。そりゃあケベックといえば、シルク・ド・ソレイユの故郷だったり、食べ物がおいしかったり、映画もフランス語圏のものが見れたり、アートの面では素晴らしいのですけど。
ここまで書いて思い出したのですが、ちょっと前にも「???」というニュースが。
というか、これがニュース?という内容ですけどね。
なんでも、ケベックではおいしいレストランがいっぱいあるのだけれど、オリジナルのパスタ料理がある中、パスタという名前はイタリアがつけた名前だから、ケベックではパスタを別の呼び方で呼ぶようにしよう、というものでした。本気~?(笑)
ニュースも、冗談でわざとこういうネタを出しているんじゃないか、と思っちゃいます。
それでも、カナダオリジナルのものを作りたい、という気持ちに輪をかけたような、ケベクワたちの気持ちもわからなくもない気がします。 なんていっても、TV番組、スーパーマーケット、書籍などなど、アメリカのものの方がメジャーだったり、優れていたり、納得いくものだったりすることは多いです。
カナダで知れているものは、メープルシロップ、ムース(動物)、ロッキー山脈ですかねえ? そして有名、または優れたカナダ生まれの人々の多くはアメリカに住んでいたり。
だから、ケベクワたちの士気というか、笑っちゃうけどある意味楽しい動きも、なかなか捨てたものではないのかも。
当分は西に腰を落ち着かせるつもりですから、東の話もお茶の間の話として楽しめそうです。
日本のことはいつも思いながら。
またすぐに。
Shizuko