正確さーPrecision

こんにちは。

今週末のカナダはアメリカより一足早い感謝際、Thanks Giving Dayで月曜日もお休み。長めの週末を迎えております。 

 

感謝際といえば、謀スタジオで働いていた時、いつも来てくださっているお客様へ感謝をすべくいろいろな企画が上がっていたのを思い出します。 今時々お手伝いをさせていただいてるBethanyという施設では、それぞれの住居者が葉っぱをかたどった色紙に感謝していることを書き(ボランティアのメンバーが一人一人に訪ねまわって書き取っているのですが)、葉のない木に、まるでその木の葉っぱになったように飾ってあります。 

 

ある日、木から落ちちゃっているその紙を拾い、直そうとすると、書かれてある文章に目が留まりました。いくつか書かれているその一番上には、

"I am thankfull for my hair.(私の髪の毛に感謝しています。)"と。あら、ちょっと吹き出しちゃいました。 本当に、普段忘れていることですねえ(笑)。

本日の写真は日が昇りかけた朝に出かけてとったものです。先日ダーリンが仕事に行く途中、それも家からあまり離れていないところでムースを見た、というので、「え~!私も見てみたい!」と、カメラを持って散歩へ。 もちろん、ご対面は実現しませんでしたが、秋らしいショットが取れたので載せますよ~。

さて、大体何をやるにもちゃんと説明書を読んでとか、調べてから手順通りするという正確性に欠けていることがあるので、鉢で育てているトマト、バジル、ミント、ローズマリーがいまいちよく育たないままであります。 トマトは奇跡的にたった一個、緑のビー玉ぐらいの大きさで実っていますが、全てがあまりにも適当に種をまいて育てていたので、そろそろ反省してネットで調べたりして、ケアをし始めたところです。

 

そんないい加減さも、家庭のことならまあご愛嬌。しかしこれはしっかりやらねば意外にまずいだろう、というニュースを聞きました。

 

Corn Mazeとは日本語ではトウモロコシ畑の迷路です。なかなか遊びごたえのありそうな迷路です。ここアルバータ州にもいくつかあるようで、最近のローカルニュースペーパーでも、新たにMazeを作り上げたガールズ&ボーイズチームの写真が載っていました。

 

ところがお隣のお隣、Manitoba州のCorn Mazeでのこと。68人もの迷路参加者が、24時間閉じ込められてしまったということ。 どうも出口がうまく作られていないようだったといいます。

 

カナダは昼間と夜の温度差が結構あるから、24時間はほんとに恐怖と寒さとひもじさに震える時間だったろうと思います。何とか体温を保とうと、肌と肌を重ね合わせて寄り添うように指示するリーダー的な人や、助けを待ち続ける人、もう少しアクロバティックに自ら検索する人と、それぞれの行動があったようです。

農場の経営者である迷路のオーナーは、もちろん迷路以外に毎日の仕事があります。その日も、朝4時半には起きて30エイカーもある大豆畑の仕事へ出かけます。遅く帰って来てふとあたりを見ると、40台以上の車がまだそこにあることに気づきます。

 

家に賭け入って寝ている奥さんを起こして言うと、「ハニー、そんなことないでしょ。車だけ留めてあるだけよ。」と。しかし、なんとなくまだ人々が迷路にいる気がして急いでコーン畑に走り、400メートルほどまっすぐ進んでみると、なんと、多くの人が手と手を取り、震えながら涙してそこにいたというのです。

 

ラジオ番組のホストが「助けの声とか、鳴き声とか、まったく気づかないものですか?」と聞いていましたが、オーナーは「まったく聞こえなかった。」といいます。迷路自体は20エイカーもあり、(え~、1エイカーが約4050平方メートルということで、私には想像しずらいのですが、かなり広いと思われます。)それにプラス何十エイカーにもひろがるほかの作物のある農場です。オーナーも涙ながらに、本当に起きたことに関して申し訳ないと思っている、と語っていました。

最後に番組のホストが「来年もMazeを開催するつもりですか?」と聞くと、「いやもうこりごりです。おそらくもう少し単純なパンプキン堀り(ハロウィン用)などにしたいと思います。」ということでした。

 

ふー、とため息が出ちゃいますけど、この話、やっぱり迷路の広さがあまりにも大きいことが災いしたんでしょうかね? だって、どうしたってまっすぐコーンを倒しながら歩けば、どっかにたどり着く気がしちゃうんです。それとも経験していないからそう思うだけで、実際はそう簡単なことじゃないってことでしょうか。 

 

Corn Maze、経験したい方はカナダへ~。

 

Shizuko