久々に、ESLの雰囲気に囲まれたような土曜日。
とにかくSylvan Lake から出る機会をつくることと、もうちょっといろいろな人と接する機会を作ることを目的に、車なしでは無理だろうと思いながらとりあえずボランティア候補として登録した、隣町の移民・難民をサポートしている機関。
こちらで、「Mother's Laungage Day」というイベント参加の依頼を受け、送迎があれば可能です、と答えたところ、何とかして探すからぜひ、と。
OKしたものの、内容が日本の文化紹介にかかわったもので、う~ん、意外と苦手な分野で、途中後悔の波が押し寄せる日もあったり。 とりあえず、文化も含めて言葉がフォーカスだということで、私なりに、できる範囲で都合よくまとめて参加してきました。
日本から持ってきていた浴衣のリクエストもあったけれど、これは2,3日前に試着を試みたら、「腰ひも」や「伊達締め」など、意外とかなめとなる小物を持っておらず、しかも帯に時間がかかり完成前にへとへとに。 こりゃだめだ、とこちらは断りました。
会場に着き、それぞれの国の(または言葉の)プレゼンターたちが、各々のテーブルのデコレーションに早速取り掛かっていました。ウクライナからきている男性はロシア語を代表として頼まれたとのことですが、ふふふ、彼のテーブルはな~んにもなくて、「あまり持ってくるものがなくて」といういくつかのテーブルを慰めました。また、同じウクライナからの若く美しい女性は、フランス語を代表ということで、こちらもまた複雑。3人で会話をしているときに、日本でおなじみの「大きなカブ」の民話が、実はロシア民話であったことを知りました。
日本語の隣のテーブルは「カントニーズ」と「マンダリン」の二つで一つを代表しているチャイニーズのお二人。 そのうちの一人は、ボランティアオリエンテーションの時に面識があり、お互いコスチュームの話に。 日本の着物同様、中国の民族衣装というものも、ちょっとお手洗いで衣装チェンジができるほど簡単ではないとのことでお互い納得。しかし、彼女のお友達のもう一人の女性は、私たちが想像する、いわゆるチャイナドレスを美しく着て、はじけている方でした。
彼女は、私がつい日本語でyesを「はい」といってしまうのに反応して” I like Japanese 'hi' things"と、日本のメイクアーティスト(?)のイッコさんふうに喜んでくれたり、なんにでも興味津々。「はじけている」という感じ、想像つきますか?
ビジター自体は、コミュニティーセンター利用者の方々が立ち寄ったり、一応ゲームみたいになっていてスタンプをあげるので、子供たちが一番多かった気がします。チュニジアからきているという姉弟は、私の用意したテーブルセッティングに興味を示し、箸の作法まがいなことを一緒に実演。 意外と受けがよかった気がします。 チェニジアというとモロッコのご近所。ダーリンのことをいうと「クスクスはつくれる?」と。「タジンもつくるよ~。」というとかなり親近感を覚えてくれて、何度もテーブルに遊びに来てくれました。
そのほか、各言葉を代表していろいろなテーブルがあって、Englishも忘れてはならぬ一テーブル。こちらはたくさんの本を並べていました。なるよど~。
ひとり、とても印象的なお客さんがテーブルに来ました。若く背の高い男性で、ちょっと硬い表情でボードに張り付けた日本語に関する記載を読んでいます。大体が移民者の関係者ですから、"hi"とあいさつをした後、つい「どちらのお国からいらしたんですか」と、半ば会話に困って場を待たせるために聞くと "I'm Aboriginal"と。この、勝手にというと変ですけど、移民者でごちゃごちゃやっているところに、先住民の方がきて、「どっからきたの?」とは失礼な質問でした。
あまり多くのAboriginalの方々とまだお会いしていないのですが、その方のなんとなく奥深くシャイなところが印象的でした。一応日本語の説明をしたあと会話に困って、「えっとスタンプはいりますか?」と聞くと「いや、そういうのはやらないよ。」と。ごもっとも。またしても失敬。
いろいろな国の方々と大人も子供も混じったワイワイイベント。移民してきた人々はみんな困難や寂しさがあったとしても、ポジティブな精神を持って進んでいる気がして、なんとなくCheer upされるイベントで、いいものだったなあと思いました。それから、ここカナダに住もうと決めたとき、リスペクトすべき人やものをもう一度思い出すきっかけでもありました。
ではまたすぐに。
Shizuko