-5℃以上の日々がつづいております~。この喜びは、経験してこそわかるというもの。日中は6度まで上がる本日、ああ、6度がもう春とウキウキできるというのは、なかなかもうけもの。 すでに週末のどっちかはドライブに出かける、という気力もそろそろなくなってきたダーリンですが、重い腰を上げてもらって去年いった場所をチェックしにいかない~?と何とか車を出してもらいました。 イエ―イ!おかげで野生の鹿も鷲もみかけました! 家畜のアルパカたちのお食事中を失敬して一枚。ばっちりアテンションをもらいました。
Farmの多いこの土地も見慣れてきたとはいえ、まだまだ美しい光景に気付きます。サンキューアルバータ。 こないだエドモントンに行ったときはオオカミが「こんなところに?」という感じで姿を現していたり、クーガーとこちらでは言いますが、いわゆるピューマが鹿を襲って姿を現しているということで、ある公園は立ち入り禁止になったりと、う~ん、まだまだカナダって自然の中なんだわ~と思わせます。
少なくともクマ用のスプレーを持ってハイキングに行かないとね、とは話していたものの、実際ピューマなんかに襲われることになったらものの何秒という速さなんでしょうね。
さて、先日近所の施設でのこと。MS(Multiple Scleosis-多発性硬化症)ミーティングというのが月に一回開かれていて、この日はこの病気にかかって奇跡的にも克服した青年で自身の経験を本にして、積極的に資金集めの活動も行っているWilliam Boultonという方をお招きしてのミーティングでした。MSにかかってこの施設で暮らしている方は現在3名。 その方たちと役員その他を含めて計7名を相手に、とてもカジュアルに、しかし良心的に本の紹介と自身のお話しなどを1時間してくれたのでした。 YouTubeの映像はちょっと硬いですけど、実際は気さくな感じ。そして、この病気にかかっていようがかかっていまいが、インスパイア―されるお話でありました。
人はそれぞれ、「あの時の自分」というか、多かれ少なかれその時当たり前のように、または恵まれた価値感の中で過ごしていた時というのがあり、それを持ち続けられる時もあれば、失わなくてはならないこともあるもの。彼は、ある懐かしい映像のなかに元気に遊ぶ自分の姿を見て、病室で初めて”I miss me"と思ったのだと。その時は一度病状がよくなり退院した後、食事も生活もエクササイズなんかもせずにまったく好きなように生活した数か月後に、視界が二重になり味覚を失い、再度入院した直後だったそうです。
そのあとは、好きなようにしていれば体は勝手についてくる、という思いから一転して、自分が体をケアしなくてはならないということや、自分のためにチームワークで病気と闘ってくれているメディカルチームたちの働きなど、さまざまなことに感謝をし、今ではビジネスを立ち上げたり精力的に活動をしているとのこと。本の出版もその一つです。夜中の3時ごろに目が覚めてアイディアや気になることがわき出るときは、机いっぱいにポストイットがはられるぐらいそのアイディアを書き出して止まらないんだそうです。
彼のお話もさることながら、この日出席していた3名のレジデンスの方々は、それぞれどんな思いでお話を聞いていただろうと思いました。中には一言も何も言わないだけにとても思量深く気になる方がいらっしゃいます。この方には、ある時の発言を聞いて驚かされたことがありました。
自分自身の生き方を見つめ直す機会にもなりましたが、やはりこの施設に行って、ここの方々と触れさせていただくと、謙虚さを思わされます。
本当に、カラカラしてさんさんと太陽が照る日の多いアルバータ。厳しい自然と隣り合わせだけれど、人々の力強さや陽気さは土地柄という気がします。まーだまだ、いろんなことに慣れるまでかかりそうですけれど、まあ、焦らずにとしておきますか。
自分の意志であってもなくても環境を変えた生活を試みている方、いつかきっと自分のものになりますように。 またお便りします。
Shizuko