そこに在れーWhen You Dwell In

こんにちは。

比較的晴れの日が多い州で、一日雨という日があるとなぜかホッとします。雨上りというのも趣のあるもので、雨風がとても気持ちく感じれる季節はうれしいですね。


またしても週末、道を見つけました! どこまで歩いて行けるんだろうと試したのですが、往復3時間ぐらいかけてなかなかいい景色が見れるトレイルであることを発見。カナダのこの自然、やはり素晴らしいな、と改めて思います。

しかし日頃は、ほめたと思ったら不満を言ったり、私たち二人の間ではしょっちゅう、アメリカとの比較をした話が出ます。アメリカと隣接しているし、いろいろなことが似ているように見えるから、北米としてひとくくりにして見られているカナダですけれど、カナダ人自身にとってもなんでかなあ、と思うことはあるようで、ある記事をダーリンが見つけて送ってくれました。その題は「さらばアメリカ。カナダは君からいくつか学べる」と。


カナダ人のジャーナリスト、Neil Macdonaldは、12年間アメリカ支部のCBC(カナディアン ブロードキャスト)記者として滞在後、このたびカナダに帰ってくることになりました。

冒頭は、私もダーリンも常に思う事をズバリ、「カナダでは文字どおり何もお得で納得という価格のものがない」と。ことは彼の母親がE-bookをネット上で購入しようとした時。母親は$45.66  と言い張り、そんなはずはない、高くても$19.99だとMacdonald。結果彼の母が正しかったのですが、それもそのはず、彼が見ていたのはアメリカアマゾン。母はカナダサイト。

じゃあアメリカサイトからオーダーすればと普通は思うでしょう。ところがそこはしっかりストップがかかっていて、いろいろ入力した後、「あなたの住所にはお届けできません」とでできます。カナダと違ってアメリカは、郵送のややこしいシステムがないから非常にリーゾナブルなお値段で済む点も大きいと。

 

この点は特に同感! 以前のブログに何度か書いてますけれど、郵政何とかならないの?と。 一つの例を挙げさせてくださいね(またしても)。数か月前のこと、アメリカはミネソタ州に住むダーリンの親戚へクッキーを焼いて送りました。ミネソタはどこかというと、中北部。ここアルバータ州のすぐ下がモンタナ州でその2州東隣りという距離。そこへクッキーが届いたのはなんと2週間以上後のこと。 あのね~、2週間以上もたった手作りクッキーなんぞ、送る価値はないのです。しかも、両手で包み込めそうな小さなパッケージがほぼ20ドルするという。 なんでも高いと思われる日本ですが、断然カナダのほうが上回っています。

また、海外へレターを送るのも、ポストカードを送るのも、同じ値段で2ドル50セント。おかしいでしょう・・・。といつも思うわけです。もちろん、そんな小さなことだけでなくて、Macdonaldは政治の透明性、オープン性、民主主義、言動の自由に関する真剣さ、有能な記者や著名人が生まれること、素晴らしい教育を提供する学校があること、アメリカ人の働き者でチャリティー活動への関心の高いところ、もちろん悪いこともあるけれど、とにかく人々はアクティブでエキサイティングな国であることなどを挙げています。とくに保険に関して悪評だったアメリカですが、今やオバマケアが動き出したのでその点でもカナダはまたしても劣っていく・・・。

カナダ人は改善するよう声を出すより、自分さえよければというか、結局老後は気候のいいアメリカの州や、メキシコへ移住したり、年の半分はそこにいるようにしたりするわけですが、まあね、いつかそうも言ってられず、改善せざるを得なくなる時が来るまでは変わらない、変えないというところなんですかね。アメリカのようになれとは思いませんけれど、もっとアメリカから圧力がかかればいいのに、とつい思う。

しかしMacdonal記者のように声を挙げる人がいることは何より一つ。そしてどこにでも素晴らしい方々はいるもので、最近ではOmar Khadrという青年がまだ15歳の時にアフガニスタンで戦争捕虜としてとらえられてからキュウバの牢屋にうつされ、それ以降13年間彼を救い出そうとしたカナダ人のロイヤーがいます。この一家は本当に素晴らしい。ロイヤー自身ははっきりと記者団のカメラに向かって「今の総理はムスリムを嫌うレイシストだ」といいました。Omar Khadrは現在、この一家の家で過ごしているんですから。


それから「ハリケーン」というデンゼル・ワシントン主演の映画が昔ありましたけど、実話に基づくこのお話の中で、黒人の彼を牢屋から救い出したのは、カナダ人の3人でした。何の血のつながりもないのに、他人事とは思えず、自分自身の命さえ危険にさらしながらの3人の行動に、この映画を見たときも、そして今でもずーっと忘れられません。


まだまだ可能性を秘めたこの広大な美しい自然を持つカナダより、日本をいつも心に感謝をしながら。


またすぐに。

Shizuko