未来の役割ーThe Role In The Future

こんにちは。

ちょっとどこかなあ、と一見考える写真になってますが、どこでしょう。下の写真は何か食べ物が並んでいるのはわかるかもしれませんけれど、質問するほどいい写真が撮れていないことは確かです。

実は今週、一日体験見学をSouth Health Campusという病院でしてきたところです。生徒はカルガリー市内のそれぞれの場所に派遣されました。私は創立3年というまだ小ぎれいで「病院?」と思うような素晴らしい施設や、すばらしい憩いの場があるところ(写真には取っていませんが)に派遣されました。Neuroscience Unitという、脳溢血や何か神経系に関係した症状で身体が不自由な方々がいるユニットで、一日セラピーアシスタント(TA)にくっついていろいろ教わることに。

こんな素晴らしい環境で働けたらなんと素晴らしいか、と思いますけれど、言葉の壁は大きいと改めて。

私のメンターを務めてくれたTAは、朝からコミュニケーションだらけ。 まずは理学療法士(PT)、言語療法士(SLP)、作業療法士(OT)と。 チャートの記録で自分がいなかった間のことはチェック。このチャート、TAも一人ひとりのリハビリセッション後に必ず作ります。NPO(nothing through mouth- 口からの投入はなしーつまり栄養は口からとっていない)などの頭文字をとって省略した言葉をすらすら使って、短く的確で正確にチャートを作ります。まったく覚えていない私は汗、汗。 「すいません、これなんでしたっけ?」と聞くしかありません。リハビリの前後では看護婦さんと、患者さんの様子などをラフに、しかし明確に話します。

言語のバリアがある患者さんには、首にかけた小指ほどのクリップみたいなものを使って通訳サービスにコネクトします。カナダの病院内では(全部ではないかもしれません)こういったアクセスががついているんだそう。この日実際に使ったのは、ご高齢のヒンディー語しか理解しない女性のリハビリの前でした。患者さんの口からリハビリをする同意を得ないとセッションはできないので、まずは様態や具合を伺います。しかし、姿もなく、受話器もなく、理解できる言葉がどこからか聞こえてくることにちょっと混乱気味。結局多国語を話せる理学療法士の女性が来てくれて対応したのですが、この日は無理そうだと、セッションはしませんでした。


次の日、生徒の間での感想が千差万別。ロングタームケアー(大体お年寄りの多いところ)に行った子は、「途中あくびが出ちゃった。あまり参考にならなかったし、ロングタームケアでは働きたくないと思ったわ。」と。Acute Careに行った子は、べろっと肌がむけてトマトソースの上にホワイトソースをのせたような、かなりえぐいケアを朝から見ることになり「朝からもどすかと思った」と。小児科に行った子は「子供は好きだけど、病気の子たちを毎日見るのは無理だと思う。とても悲しくなるもの。」と。じゃあ、どういうところが理想なのと聞くと、「クリニックかな。」と。要するに、比較的元気で余裕のある方が自らの意志で通うような所という意味かな。まあね、若いときは心の準備が整っていないことは認めます。自分とて、若かりし頃はインストラクターを目指したわけで。それにしても、そりゃあ選べれば素晴らしいですけれど、このフィールドで必要とされているのはきっと上のような場所なんだろうなと思う。

 

我がメンターは同学校から半年前に卒業したばかりということでしたが、いわく、卒業したのは全体の3分の2だけだったと。まずは卒業しなくては・・・。

 

またお便りしますね。

Shizuko