試験明けーAfter Exam 

こんにちは。

この週末は午後はなんと14度まで上がり、カルガリアンでも本当に珍しい冬だと喜び半分心配も半分みたいです。 写真は先週末ですが、一日10分でも20分でもちょっと歩かないとねえ、と重い腰をたたき起こしダーリンとの散歩に成功。車だとほんの5分ぐらいかな(歩くと相当あるけれど)、たまに行く近くのProvencal Parkへ。

ミッドターム(中間試験)も木曜日の午後を最後に2教科の実施試験を終えました。ちょいと一服気分です。

 

試験の内容の一つはエクササイズ。元ピラティスインストラクターでダンサーでもあったブラジル人のクラスメートとともに、意気投合しながら一緒に復讐したりして、唯一意欲的に挑める教科(あはは)。私が当たったのは「左足の腓骨と脛骨の複雑骨折をして12週間外固定をして、左腕のどこだったかに(もうわすれた・・・)最近転んで打撲痣ができているという19歳の患者さんに、左足の外転のエクササイズをパウダーボードを使って教え、松葉杖を使えるように必要な筋肉を鍛えるエクササイズを教えなさい」、というようなシナリオでした。 途中講師が、そのエクササイズの難度あげるには、とか、下げるには、とかいう質問をしてきます。 

 

試験は一人15分間。始まる前に5分間余分に「クリティカルシンキング」の時間が与えられます。この時間内で、何をどうゆう風に進行して、必要なものは何かとか、いろいろ考えるわけです。

 

私の順番は今回はおしりのほう。20分前には試験部屋の前で待機するよう言われています。みんな、終わった人に「どんなシナリオが当たった?」「どうだった?」 「ルーム1,2,3のそれぞれの試験官はだれ?」など、とにかく情報を聞き自分の番に備えます(笑)。だから廊下はいつも人だかりと筆問でにぎやか。オープンですよね。

もう一つの実施はどっちかというと手当系の内容で、「尺側手根伸腱(日本語は難しい・・・)の炎症の治療をして6週間たった患者さんに、ウルトラサウンドの手当をし、さらにパソコンなどの使用後に痛みがあるというので、アイスマッサージを家でできるように指導しなさい」というようなシナリオ。こっちのクラスは、ぶきっちょな自分にはとてもぎこちなく、まだまだ練習、経験が必要だよなあといつも感じています。

 

そのほかのクラスはミッドタームという形をとっての試験はなく、通常道理のクラスが進行されていたのですが、その一つにCommunicationというクラスがあり、ゲストスピーカの話を聞く機会がありました。 このクラス、まず講師と相性が逢わない(苦笑)のと、まだ新米の講師で、自分が専門でない分野のクラスを教えなくてはいけないのはわかるけど、私には何かと不満が募る内容なので、いつも家でブーブー不満をダーリンにこぼしています。なので、なにもこのミッドタームの時期にゲストを呼ばなくても、と思っていたのですが、普段の授業よりもためになる時間となりました。ゲストスピーカーでプレゼンテーションをしてくれたのは、心理学を専門にカウンセリングなどにもかかわり、手話通訳もするという講師で、聴力障害を持っている両親のもとに生まれ育ったという方でした。 

聴力障害者がまず初めに聞かれる典型的な質問、「Lip Readingはできますか?」というのは、障害者の方からするととても答えずらい質問だそう。リップリーディングは、口の動きで何を言っているかを読むことですが、そりゃあ、Yes,Noなど簡単なことはわかります。でもややこしい話、その人の癖、などなど、まったく聴力を持たないで生まれた人にとっては大変難しく、聴力を持っている人のほうが割とできる技だそう。それから、英語はリップリーディングには難しい言語だと。

 

手話の種類の話はもちろんですけれど、手話通訳者が実際に病院でよく言われるちょっと信じられないような事実なども。 それから、世の中はなぜか、聴力障害者と視力障害者をマッチングしようとするけれど、この二つの世界ほど最悪なコンビネーションはない、とも。

 

聴力障害者の権利についても触れることがありました。それは、ある実際に起きた話ですが、双子の赤ちゃんを出産した聴力障碍者の話。BC(ブリティッシュコロンビア州)の病院で起きたのですが、生まれた赤ちゃんたちに何か異変があり、聴力障害を持つお母さんが医師たちに通訳者を呼んで説明してほしい、と頼みました。医師たちはNOと。 それは病院までタクシーを手配するのと同じようなサービスだから、自己責任自己負担で、自分で呼ぶ以外は介入できない、とのこと。

この方、BCの裁判所にて訴訟を起こしたのですが負け、Saskatchewan州でも同じく訴訟し負け、ついには最高裁判所にもっていってやっと権利を法的に勝ち取りました。この件で、カナダの病院では、障害者が通訳を必要とした場合には病院が手配することが義務となったと。 

来週から2週間、クラスの半分が研修でいません。40人ほどいるクラスなので、半分にわけて実習が行われます。私は後半の部なので、半分に減った仲間と一緒に授業を受ける組。みんなすごく緊張していましたけど、充実した時間でパワーアップして帰ってくるんではと思っています。その間課題をこなすことも同時進行しなくてはならないけれど。よい週末をー☆彡

 

Shizuko